Room93 文学へのいざない~推理小説1 海外編
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サロン開講によせて
推理小説の楽しみといえば、謎解きである。謎は簡単に解けないことが絶対条件。簡単に正解がわかるような謎なら、そんな小説は読む価値がない。推理小説は、エドガー・アラン・ポーが1841年に発表した『モルグ街の殺人』がその最初であるといわれているから、180年の歴史がある。これまで、さまざまなトリックが考案され、読者を大いに楽しませてくれたとは思うが、なるほどと膝を打つような素晴らしいアイデアが、そうそう出てくるわけもないだろう。ミステリ作家の苦労は察するに余りある。
ウクライナが大変なことになっているが、オデッサという地名は、20代のときに愛読したフレデリック・フォーサイスの推理小説『オデッサファイル』で覚えた。この小説は、当時、通産省の同じ部署にいた同期の事務官のK君に薦められて読んだ。圧倒的なストーリーの面白さと、ぞくぞくするような筆致で、一気に読んだことを思い出す。また、今から20年ほど前、グロービスの受講生だったYさんから、オーナーの思考法が「黒後家蜘蛛の会のヘンリーのようですね」と言われ、それから、その本を買って読んだら、著者がオーナーの好きなアシモフだったこともあって、これまた、5冊シリーズを一気に読んだものである。
サロンで推理小説を選んだのは、謎、推理、論理、心理に関する物語なので、いつかはまとめてみたいと思ったからである。特に、トリックについては、MECEに分析できたらいいなと、何冊か眺めてみたが、あの超人的に整理分類に長けている江戸川乱歩をもってしても満足のいく分析ができなかったことを知った。当初は、海外と日本のミステリ全般をまとめる予定だったが、作業の多さに愕然とした。そこで、今回は、推理小説1の海外編とし、日本のミステリは今後の楽しみにとっておくことにした。
よい推理小説とは何か、トリックはどのようなものがあるのか、どのようなジャンルにどんな作家がいるのか、どんな名作があるのか。これらは、サロンの数時間でとてもカバーできるわけもないが、とにかく、まとめてみた。サロンのあと、ちょっと、ミステリーも読んでみようかなと思ってもらえれば。オーナーとしてはうれしいのだが・・・。