Room87 工学へのいざない~船

注) 下記の講座は終了しました

  • 岡本会場 2021年9月4日(土)
  • 岡本会場 2021年9月14日(火)

講習時間・参加費用

※会場別に異なりますので
 右の申込み欄をご確認ください

※終了後の交流会費用は別途

開講会場

岡本会場

三宮会場(レ・ヴィーニュ)

東京会場

申込方法

参加申込はご希望の日時を選択頂き、申込ボタンを押下して下さい。

キャンセルの場合

テキストの準備のため、キャンセルされる場合は開催日の3日前までにご連絡ください。
それ以降のキャンセルに関しては、テキスト代+送料計4,000円(税込)をお支払いただきますので、予めご了承ください。
テキストはご指定の住所宛てに郵送します。到着後、同封のご請求書記載の
パスカル銀行口座までお振込願います。(振込手数料はお客様ご負担となります)

サロン開講によせて

サロンの乗り物シリーズとしては、これまで、鉄道(Room47)、航空機(Room55)、そして自動車(Room63)を取り上げた。いずれも身近な乗り物で、馴染み深いものであるが、それぞれ深く調べてみると知らないことも多く、面白い発見が多々あった。例えば、電車サロンでは、上下左右に揺れ動く台車の中で、モーター側の小歯車と車輪側の大歯車との噛み合わせを決して外させない継手(WN継手)には驚いた。航空機サロンでは、翼の面積から揚力の大きさを実際に計算してみて、その大きさに安堵し、「あんな重いものが空を飛ぶはずがない。何かの間違いだ!」という世間の常識?を崩せたことはありがたかった。このサロン以降、オーナーは新幹線より飛行機を利用する機会が増えたのである。そして、自動車サロンでは、何といってもデフだろう。旋回時、左右のタイヤではどうしても回転数に差が生まれてしまう。それを見事に吸収するデファレンシャルギアの驚くべきメカニズムはノーベル賞ものである。さて、今回の船サロンでは、どんな面白い発見があるのだろうか。オーナーも楽しみである!?。

船で思い出すのは30数年前の体験である。サンフランシスコ郊外のバレオー市(明石市の姉妹都市)で、当時海軍に勤務していたティムにモーターボートに乗せてもらった。湾を1時間ほど超高速疾走するボートで素朴に感じたのは、船は自由な乗り物だということであった。鉄道はレール、自動車は一応道路と、走る場所が決められている。しかし、船はよほど規制されているところ以外では自由に舵を切れる。沖合へ出れば見渡す限り、無人。水があるだけ。頬にあたる風が心地よい。飛行機の場合は、航路はある程度パイロットが自由に選べるとは言え、のんびり自然を楽しむわけにはいかないだろう。船は自由で心地よい・・・ただし船酔いを除いて。一度、ラグジュアリークラスのクルーズ客船に乗ってのんびり世界周遊でもしてみたいなと思うが。何日間もずっと海ばかりで退屈するかもしれないなと思っていて調べてみたら、なんと豪華客船は一つの街である。楽しいことが何でもできる。その一方で、オーナーは真逆のことも考える。それはドレーク海峡横断である。shrieking sixties(絶叫する60度)に位置し、低気圧が年中通過、周囲に陸地がないため強風や海流が遮られないこの海峡を、あまり大型ではない船で航行してみたいという怖いもの見たさ。おっと、妄想はこれくらいにしておこう。

さて、今回んサロンでは、いつものように船の歴史や基本的な工学的知識を押さえたうえで、さまざまな船の驚くべき工夫を堪能しよう。船には、海という大自然の脅威に立ち向かった何万年という歴史の中で、人類が生み出した工学の知恵が詰まっている。みなさんも、今度船に乗ったら、実際に確かめてみたいことが出てくるだろう。