Room82 音楽へのいざない~ラフマニノフ

注) 下記の講座は終了しました

  • 岡本会場 2020年12月19日(土)
  • 岡本会場 2020年12月22日(火)

講習時間・参加費用

※会場別に異なりますので
 右の申込み欄をご確認ください

※終了後の交流会費用は別途

開講会場

岡本会場

三宮会場(レ・ヴィーニュ)

東京会場

申込方法

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キャンセルの場合

テキストの準備のため、キャンセルされる場合は開催日の3日前までにご連絡ください。
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サロン開講によせて

12月は恒例の音楽サロン、10回目となるRoom82は、ロシアが生んだ天才ピアニストにして、作曲家、指揮者のセフゲイ・ラフマニノフに迫る。オーナーはラフマニノフについて、大学に入るまでほとんど何も知らなかった。高校までの音楽の授業でラフマニノフを鑑賞した記憶がない。明石に住んでいたとき、親が買って今でもオーナーが大切にしている小学館の世界の音楽全15巻でも、ラフマニノフについては、第14巻チャイコフスキーの中の「ロシア・ソビエトの音楽の歴史」解説でわずかに触れられている程度である。現在でも、ラフマニノフに関する書籍はジュンク堂でも数冊ある程度。ラフマニノフ自身については、他の著名な作曲家と比べて驚くほど知られていない。

オーナーが大学に入ったのが1973年、この年は1873年生まれのラフマニノフ生誕100周年であった。そのせいかどうかわからないが、オーナーはこの年に初めてラフマニノフの作品に触れることとなる。大学のクラスの友人が「ラフマニノフ2番がいい」というので、当時オーナーが下宿していた日吉台学生ハイツにいたクラシック好きの青学フランス文学科の人に話したところ、彼の2000枚はあったというコレクションの中から、スヴャストラフ・リヒテルの名盤(グラモホン)ピアノ協奏曲第2番を聞かせてもらった。第一主題はピアノではなく、オーケストラが“ドーレドーレドーシラシソ・・・”とトゥッティ(総奏)で響かせ、ピアノはアルペジオで伴奏するだけ。これが印象的であった。浅田真央選手がソチオリンピックのショートプログラムで大きく出遅れたものの、翌日のフリーはこの曲で力強く舞い、世界中を感動させたことは決して忘れない。ピアノ協奏曲第2番はラフマニノフの作品の中で最も人気のある曲だと思うが、オーナーはピアノ協奏曲第3番も好きである。難局中の難局といわれ、映画「シャイン」で重要なテーマとなっている。第3楽章の華麗にして壮大なフィナーレは、こんな曲が弾けたら幸せだろうなと思う。他にも、アメリカではかつて聴衆が「Cシャープ!」と叫んでアンコールを要求したという前奏曲嬰ハ短調、美しい旋律がどこかで聞いたことのある交響曲第2番第3楽章など、聴きたい曲は山ほどある。

ロシア国内ではモスクワ派だったラフマニノフは、ペテルブルグ派から激しい批判にさらされ、一時、作曲する意欲をなくしかけたこともある。1917年のロシア革命に翻弄され、1918年45歳のときにアメリカへ移住。それ以降、1943年69歳で亡くなるまで再びロシアの地を踏むことはなかった。サロンでは、後世に大きな幸せを残してくれた希代の天才作曲家ラフマニノフの生涯と珠玉の作品をご紹介する。きっとラフマニノフのことをもっと知りたくなるだろう。