Room80 心理学へのいざない~錯覚

注) 下記の講座は終了しました

  • 岡本会場 2020年10月17日(土)
  • 岡本会場 2020年10月22日(木)
  • 岡本会場 2020年11月19日(木)

講習時間・参加費用

※会場別に異なりますので
 右の申込み欄をご確認ください

※終了後の交流会費用は別途

開講会場

岡本会場

三宮会場(レ・ヴィーニュ)

東京会場

申込方法

参加申込はご希望の日時を選択頂き、申込ボタンを押下して下さい。

キャンセルの場合

テキストの準備のため、キャンセルされる場合は開催日の3日前までにご連絡ください。
それ以降のキャンセルに関しては、テキスト代+送料計4,000円(税込)をお支払いただきますので、予めご了承ください。
テキストはご指定の住所宛てに郵送します。到着後、同封のご請求書記載の
パスカル銀行口座までお振込願います。(振込手数料はお客様ご負担となります)

サロン開講によせて

オーナーが4歳のころである。当時一家は神戸の垂水で暮らしていた。幼い「ひでおとちゃん」が、長いお昼寝から目を覚ましたら、大人たちが居間にいた。朝だと勘違いした私がきょとんとしていたら、父は笑って「錯覚やな」と言った。オーナーが錯覚という日本語を初めて聞いた瞬間である。それ以来、オーナーも人並みに数多くの錯覚を経験しているが、今でも錯覚といえば、あの垂水の光景を思い出す。

錯覚は、自分の感覚と実際の出来事の食い違いである。人には五感があるが、その中で特に重要なものは視覚の錯覚である錯視である。見たつもりが見ていなかった経験は誰にでもあるだろう。些細なことならあまり気にならないが、それが裁判での目撃証言となると、事は重大である。それによって被告の運命が変わる。錯覚は誤った感覚であるから、人にとってはマイナスのイメージがあるかもしれない。しかし、錯覚にはプラスの側面もある。例えばマジック。マジックは観客が錯覚しなければ成り立たない。だから、マジシャンは錯覚を操って観客をミスリードするプロである。オーナーが外資系のコンサルをやっていたときのこと。外人とバーで楽しく会話して、さあ帰ろうとしたら、その外人が、私を含め周りの数人の腕時計を見せるではないか。見事にやられたのである。私の時計は尾錠のついたバンドだったから、余計に驚いた。今回は余興だったから助かったものの、本物のスリなら、全員アウトであった。その見事なテクニックに感動したものである。

人はなぜ錯覚するのだろう。このサロンでその謎に少しは迫れるかもしれない。しかし、錯覚のことを少しばかり知ったからといって、それをなくすことはできない。視覚や聴覚を研ぎ澄まして、注意深く周りを観察しても、また、錯覚が起こる可能性があることがわかった上で周到に用心したとしても、やはり錯覚は起こってしまう。錯覚は、人間の感覚・知覚特性によって作り出される不可避の現象だ。であれば、この先ずっとお付き合いすることになるのだから、うまく活用したいものである。

サロンでは、定番の錯視図形もたくさん紹介する。楽しんで学べる、珍しい科学、それが錯覚である。