Room61 化学へのいざない~鉄

注) 下記の講座は終了しました

  • 岡本会場1 2018年4月21日(土)
  • 岡本会場2 2018年5月11日(金)
  • 岡本会場3 2018年5月25日(金)

講習時間・参加費用

※会場別に異なりますので
 右の申込み欄をご確認ください

※終了後の交流会費用は別途

開講会場

岡本会場

三宮会場(レ・ヴィーニュ)

東京会場

申込方法

参加申込はご希望の日時を選択頂き、申込ボタンを押下して下さい。

キャンセルの場合

テキストの準備のため、キャンセルされる場合は開催日の3日前までにご連絡ください。
それ以降のキャンセルに関しては、テキスト代+送料計4,000円(税込)をお支払いただきますので、予めご了承ください。
テキストはご指定の住所宛てに郵送します。到着後、同封のご請求書記載の
パスカル銀行口座までお振込願います。(振込手数料はお客様ご負担となります)

サロン開講によせて

鉄が人類の文明にとって、最も重要な金属であることは間違いない。近年、シリコン、チタン、レアアース、リチウム、白金などの触媒金属が現代の新技術を担う重要な金属であることに疑問をはさむ余地はない。しかし、世界の年間の金属生産量のうち、粗鋼(加工される前の鋼)が90%以上を占める現実は、鉄が現代文明を築いていることの何よりの証である。なぜ、鉄がこれほどまでに人類に利用されるようになったのであろうか?その答えは、地球の組成にある。1961年、人類初の宇宙飛行士となったユーリ・ガガーリンは「地球は青かった」という名言を残したことはよく知られている。これは、地球の表面の7割が水であることから出た言葉である。しかし、地球の全重量の実に3分の1は鉄である。だから、地球は水の惑星というよりも鉄の惑星という方が当たっている。なぜ、地球にこれほど鉄が存在するのかを知るためには、宇宙の成り立ち、星の成り立ち、惑星の成り立ちまで遡って理解する必要がある。

また、生命にとって、鉄は非常に重要な元素のひとつである。よく知られているように、赤血球の中にはヘモグロビンという酸素分子と結合する性質を持ち、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っているタンパク質がある。このヘモグロビンにはヘムという鉄錯体が4つ含まれている。鉄が不足すると貧血になるが、まさに、鉄によって酸素が運搬されていることから、鉄不足は、大量に酸素を必要とする脳の機能に重大な支障をきたす。驚くべきことに、これは人間に限られた話ではない。実は地球に存在するほとんどの生物にとって鉄は不可欠な元素なのである。

我々にとってあまりにも身近な鉄ではあるが、実は、知らないことも多い。サロンでは、この鉄についてさまざまな角度から科学する。鉄の原子の構造、鉄と人類の歴史、製鉄法、素材としての鉄、鉄の未来について、知れば知るほど、面白い金属である。