Room46 古典へのいざない~論語

注) 下記の講座は終了しました

  • 神戸会場 2016年 6月 18日(土)
  • 大阪会場 2016年 6月 27日(月)

講習時間・参加費用

※会場別に異なりますので
 右の申込み欄をご確認ください

※終了後の交流会費用は別途

開講会場

岡本会場

三宮会場(レ・ヴィーニュ)

東京会場

申込方法

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キャンセルの場合

テキストの準備のため、キャンセルされる場合は開催日の3日前までにご連絡ください。
それ以降のキャンセルに関しては、テキスト代+送料計4,000円(税込)をお支払いただきますので、予めご了承ください。
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サロン開講によせて

論語は、今から約2500年前の中国春秋時代に生きた孔子とその弟子たちの会話をまとめた言行録である。學而時習之、不亦説乎(学而第1-1、おおいに学び、それを適当な時期におさらい、実践できればいかにも心喜ばしいことだ)。論語の初めに書かれている有名な一節である。知識を習得した後、それを復習し、実践し、自分のものにしていくこと、これこそが、本当の学びだという意味であろう。何かを身に付けるには、5000回繰り返す必要があるということを聞いたことがある。オーナーが小学校4年のとき、学校から力の算数5000題という問題集を与えられたことを思いだす。それを愚直に全部やったら、兄からおまえは要領が悪いと言われた。その後、試験で100点を連発したから、あながち無意味でもなかったのだろうが、孔子の説いていることは、もっとレベルの高いことである。試験で高得点を取ってもそれは単なる知識レベル。何事も、繰り返しやってみて、そこから新たな知識を加え、それが知恵となっていくことで自分のものとなるということだろうと思う。このことは、2500年経った現在でも全く変わっていない。

 

また、巧言令色鮮牟仁(学而第1-3、ことば巧みな言い回しや、見せかけの装いは、真心がない証拠だ)、というのも有名だ。オーナーが高校で漢文を学んで、一番印象に残った一節である。近年は、ビジネスや学問の世界でもプレゼンテーションの良し悪しが結果を大きく左右する。言葉巧みに、身振り手振りを交え、視線も工夫し、オーディエンスの心を掴んでいく。先日、オバマ大統領が広島を現職大統領として初めて訪問し、歴史的と言われる17分間の演説を行った。オバマ大統領は、プレゼンテーションの達人である。惚れ惚れするほどうまいとオーナーも思う。アメリカの世論、日本の世論を精査し、実に巧みな言い回しで核のない世界平和を説いていた。演説の内容について、オーナーは論評する立場にない。そこで、代わりに孔子に論評してもらおうと思う。オーナー「先生、オバマ大統領の広島での演説をどう思われましたか?」、孔子「ふむ、かっこいい演説はもう飽きたから、あなたの国から率先して早く核兵器をこの世からなくしなさい!」。オーナーは巧言令色鮮牟仁をそのように捉えてみたがご批判のあるところであろう。

 

教養サロンRoom46はこの論語にチャレンジする。孔子は儒教の祖と言われているが、誤解なきように確認しておくと、儒教は宗教ではないというのが定説である。崇め奉る教祖などいない。人の品格、優しさ、思いやりなどを扱う人間学であり、論語はその生きたテキストである。サロンでは、孔子の苦難の生涯とその人物像、教訓に満ち溢れた論語のエッセンスを概観したうえで、さて、論語から何を学ぶかについて、みなさんと一緒に考えたいと思う。オーナーは、論語は2500年を経て、なお輝きを失わない世界文化資産だと思うが言い過ぎであろうか。